中国量産でよくある失敗とは?
― 試作は成功したのに、量産後に品質が安定しない理由 ―

近年、
✅ 電動ブラインド
✅ 排煙窓
✅ 電動門扉
✅ 換気設備
✅ 小型電動製品
など、電動化製品の中国量産を検討するケースが増えています。
中国量産には、
✅ コストメリット
✅ 部材調達力
✅ 生産スピード
など、多くのメリットがあります。しかし実際には、
「試作では問題なかったのに、量産後に不具合が増えた」
というケースも少なくありません。しかも厄介なのは、
「図面通りに見える」
にも関わらず、実際には品質や動作に差が出るケースがあることです。今回は、中国量産で実際によく起きる問題について、量産現場目線で解説します。
試作と量産では“見えない部分”が変わる
試作段階では、
✅ 技術者が組立
✅ 指定部材使用
✅ 少量生産
✅ 手作業中心
など、比較的管理しやすい状態です。
しかし量産では、
✅ 生産数量増加
✅ 作業者増加
✅ 部材ロット変更
✅ 工程簡略化
✅ 現地調達変更
など、条件が大きく変わります。その結果、
「試作では見えなかった問題」
が量産後に発生する場合があります。
1. 「同じように見える部材」が実は違う

量産では、
✅ コネクタ
✅ 電線
✅ 接着材
✅ リレー
✅ モータ周辺部品
などが変更される場合があります。しかも厄介なのは、
「見た目では分からない」
ことです。例えば、電磁ブレーキ付きモータでは、レバーカバー固定時にシリコン系接着材を使用するケースがあります。
試作時は問題なくても、量産時に異なるシリコン材料へ変更されたことで、
✅ 接着強度
✅ 硬化後の弾性
✅ 温度変化時の追従性
などが変わり、
接着状態に差が発生
した事例があります。図面上では同じでも、
「図面では見えない差」
によって品質が変わるケースがあります。
2. 圧着品質は量産で差が出やすい

ハーネスでも、試作では問題なくても量産後に問題化するケースがあります。
例えば、
✅ 圧着機設定
✅ 圧着端子ロット
✅ 作業者差
✅ 引張確認不足
などによって、圧着品質に差が出る場合があります。
試作では技術者が丁寧に作業していても、量産では複数作業者で生産されます。
その結果、
✅ 接触抵抗増加
✅ 発熱
✅ 接触不良
✅ 可動部断線
などにつながるケースがあります。特に可動部では、
「固定位置が数cm違うだけ」
でも、断線寿命が変わるケースがあります。
3. 工程変更によって問題が発生する

量産では、生産効率を優先して、
✅ 結束位置変更
✅ 配線ルート変更
✅ 接着工程簡略化
✅ 固定方法変更
などが行われる場合があります。
試作では問題なくても、量産後に、
「振動のかかり方」や、「配線への応力」
が変わる場合があります。
その結果、
✅ 異音
✅ 断線
✅ コネクタ抜け
✅ 接触不良
などにつながるケースがあります。
4. 「問題ない」の基準が違う
中国量産では、
「どこまでをOKとするか」
の認識差も重要です。例えば、
✅ キズ基準
✅ 配線処理
✅ ハーネス取り回し
✅ 固定状態
✅ 接着状態
など。
図面に書いていない部分は、
「現場判断」
になるケースがあります。その結果、
「試作と雰囲気が違う」
製品になる場合があります。
5. 試作では出なかった問題が量産後に出る
試作時は、
✅ 数台のみ
✅ 短時間評価
✅ 室内評価
が多くあります。
しかし実際の量産後は、
✅ 長時間使用
✅ 温度変化
✅ 振動
✅ 実環境使用
など条件が変わります。
その結果、
「量産後に初めて問題が出る」
ケースがあります。
例えば、「夏場だけ停止する」「数ヶ月後に断線率が増える」などです。
中国量産で重要なのは“図面以外”
中国量産では、
「図面を書けば終わり」
ではありません。
特に電動化製品では、
✅ 使用部材指定
✅ メーカー指定
✅ 接着材指定
✅ 工程共有
✅ 検査基準共有
✅ 変更管理
など、
“量産時に何が変わるか”
まで考える必要があります。
では、どうすれば防げるのか?
重要なのは、
「試作品質を量産でも維持できるか」

です。そのためには
✅ 重要部材を明確化する
✅ 同等品OKを安易にしない
✅ 工程変更時は再確認する
✅ 実環境で評価する
✅ 長時間運転評価を行う
✅ 可動部耐久を確認する
✅ 変更管理ルールを作る
などが重要になります。
まとめ
中国量産では、
「図面では見えない差」
によって品質差が発生する場合があります。
特に電動化製品では、
✅ モータ
✅ ハーネス
✅ 接着材
✅ コネクタ
✅ PCB/基板
など、小さな違いが量産品質に影響するケースがあります。
そのため、
「試作品質を量産でも維持できるか」
を考えた量産管理が重要になります。単純な価格だけでなく、
✅ 部材管理
✅ 工程管理
✅ 変更管理
✅ 実環境評価
まで含めた対応が重要になります。
電動化製品の量産支援について
セイデンでは、
✅ モータ
✅ ハーネス
✅ PCB/基板
✅ 電源
✅ 筐体
✅ 中国・台湾調達
✅ 小ロット量産対応
など、電動化製品の量産支援を行っています。構想段階からのご相談も可能です。


